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「Limit, Unlimit」はギャツビーの世界なのである


手前味噌になってしまうが、藤原ナオヒロのアルバム『Limit, Unlimit』の評判がわりと好評。ありがとう。
さて、アルバムのタイトル・チューンの「Limit, Unlimit」の歌詞…まあ、これは藤原本人が書いているのだけど、彼はバブルを経験していない世代なのに、やたらバブリーな世界観…。
彼のライフスタイルも、至って質実剛健。無駄遣いは嫌いだし、どちらかと言えばケチなほうだ。
たとえばバブルを経験した世代が、それを風刺したり、懐かしさを皮肉ったりした歌詞を作ることはわりとあるけど、何故かこの歌詞、むしろバブルに肯定的…というか憧れさえ感じる。なぜ?

理由はどうやら彼が見た映画のようだ。
ディカプリオ主演の『華麗なるギャツビー』…。ふーん、なるほど。
(※男性用化粧品の商品名ではないぞ)
私もあの映画は好きだ…というか、彼にその映画を観るように勧めたのは私だった(汗)。
その映画は別にバブルを描いている、というわけではない。まあ「無常観」みたいなものを感じる、という意味では確かにバブルに似ている。私自身は「もののあはれ」的なものを感じたけどね…。
きっと藤原ナオヒロはその映画にインスパイアされた「一瞬の煌めき」のようなものを描きたかったのだろう。そして、その煌めきはいつかは消えてしまうのだけど、たぶん、その後に来る、本当の「虚無」というものを、ナオヒロはまだ知らない。

いつか、彼がそれを歌詞の世界で表現できる日が来ることを、長い長い長ーい目で見守ることにしよう。

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