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One man’s trash is another man’s treasure.

以前はよく、「なぜ藤原ナオヒロのプロデュースを引き受けたの?」という質問をされた。それにはいろいろなところ、いろいろな媒体で何度もお答えしたけど、とどのつまり、彼が何者でもなく、何も持っていない子だったから…かな。
誰をも黙らせるような歌唱力があったわけでもなく、曲を書けるわけでもなく、何か尖ったセンスがあるというわけでもなく、何一つ人より秀でたものを持っていない子…。性格もちょっと面倒くさい予感がしたし、大学は出ていたけど、もしかしたらすごいバカかと思ったし、音楽が大好きなのは分かったけど、それにしては無知だった。取り柄といえば、真面目さと健康で均整の取れた身体…。
総合点としては確実に平均点を下回っていた。
でも、この取り柄の部分は重要で、それはなかなか努力して手に入れることの出来ないものだし、それ以外の部分は、実はどーにでもなるんです。
まあ、細かい経緯は省くけど、私としては真っさらなキャンパスを手にいれたようなものだった。

なんか、自分はそういうものにやりがいを感じるタイプなんです(汗)。

そして…。
「手塩にかける」というのはこういうことを言うんだろうな…。
丁寧に丁寧に(ときには厳しく)育てたつもり。
デビューから数年経った今、彼はなかなか優秀な作詞家になったし、クリエイティビティもセンスもちょっとは磨かれた。
もちろん、まだまだ、まだまだ、だ。
私の壮大な藤原ナオヒロ育成計画はほんのひとコマかふたコマ進んだに過ぎない。
まあ、ナマものをプロデュースしているので、一筋縄ではいかないけど(汗)。

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