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ヴォーカルの録り方心得

藤原ナオヒロのNEWアルバム、完全に「出す出す詐欺」になってしまって面目ないので(いや、もうすぐです、ホントです(汗))、たまにはレコーディングの話などを…(汗)。

ナオヒロのヴォーカルの録りは、ほとんど私の自宅のプライベートスタジオで行われている。
プライベートスタジオと言えば聞こえはいいが、単なる作業部屋である(汗)。
実は、ナオヒロの場合、デモを録りながら試行錯誤したり歌詞の変更をしたり、ノリでそのまま本番テイク録ったり…という感じなので、有料スタジオを使っていたらトンデモない額になりかねないし、まあ、ウチでやったほうがリラックスしてやれるので、もうデビューの頃からずっとこれでやっている。
以前は、ボイストレーナーとのレッスンもそこでやっていた。
さて、ヴォーカルは、当然のことながらマイクで録るのである…ということは、声以外にもいろいろな音を拾ってしまうわけで。
なぜなら、作業部屋はただのマンションであって、特別な防音仕様というわけではない。
一応、マイクの後ろにSE ELECTRONICS社のReflexion Filter Proという反響防止装置を立て、防音カーテンを閉め切り、録るときはエアコンを切ったり、できる限り静寂な状況にするのだが、それでも感度の良いコンデンサーマイクはどうしても多少の環境ノイズを拾ってしまう。
まあ、「宅録」の宿命といえば宿命…。
ただ、最近はiZotope社のRX6というノイズリダクションで、環境ノイズやらリップノイズやらをキレイさっぱりカットしてくれるので、まるで完璧な防音ルームで録ったかのようなクリアな音に後から修正することができるのです。いやー便利(もちろん設定には試行錯誤があったけど…)。

Reflexion Filter Pro


ついでにピッチ修正の話も。
まあ、ピッチの修正については賛否両論あることでしょう。
多少ピッチが外れていても、それを「味」として残す場合も稀にありますが、自分の「音感」的に許容範囲を外れる場合は、容赦なくやります(ただしPopやRockの場合。クラシックやジャズはやりません)。
ボーカルって、たいがい最初のテイクが勢いがあって良かったりするんです。それなのに多少ピッチが悪いからと何度も歌い直したりしているうちに本人のモチベーションが下がったり、テイクを重ねるごとにどんどん悪くなる場合もあるので、時間の節約のためにもピッチ修正はアリなんじゃないかな…と。
さて、ピッチ修正に使っているソフトは、私の場合、Celemony社のMelodyneを、デモ録りのときはWaves社のTune Real-Timeを使っています。
経験上、Melodyneを通す前に、きちんとノイズリダクションをして、同じくWavesのVocal RiderやRenaissance Voxなどで少しレベルを均してから通したほうがキレイに修正がかかります(ような気がする)。
Perfumeみたいな人工的な声にしたいわけではなく、あくまでも自然さを求めるならMelodyneは操作も直感的で簡単なのでオススメだと思います。
(Apple Logic Pro X内蔵のFlex Pitchも使い勝手は良いけど、自然さではイマイチ…)

(もしかしたらつづく…)

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